【介護予防コラム①】膝や腰の関節に負担をかけない筋力、持っていますか?
膝や腰の関節に負担をかけずに日常生活を送るカギは、下肢、特に太ももの筋力です。今回は、膝や腰の関節に負担をかけない筋力を持っているかどうかを自分でチェックする方法をお伝えします!
Table of Contents
1.下肢筋力の現状を知ろう~WBI値とは~
筋力は目に見えません。表面上は問題なく生活できていても、実は筋力が少なく、知らないうちに膝や腰の関節に負担をかけていることがあります。ずっと健康な生活を送るためにも、まずは、ご自身の筋力の現状を把握しましょう。
下肢の筋力を評価するのは、WBIという値。リハビリジム「レッツリハ!」では、利用スタートの際にさまざまなマシンで筋力を測定しますが、そのうちの一つに含まれる、重要な項目です。
関節に負担なく日常生活を送るための下肢筋力は、0.60のWBI値が必要。WBI値0.60というのは、体重の60%を筋力で支えているということになります。これは、片脚で40cmの台から立ち上がることができるかで確かめることができます。
2.簡単セルフチェック
両脚もしくは片脚で立ち上がり動作を行い、その際立ち上がった台の高さによって自身の体重を太ももの筋肉でどのくらい支えられているかを確認することができます。
基準① 歩行に必要な筋力=WBI値0.45相当
両脚で20㎝の台から立ち上がれる
基準② 日常生活動作に必要な筋力=WBI 0.60相当
片脚で40㎝の台から立ち上がれる
まずは、この2つを確認してみましょう。
自信のある方もない方も、転んでも危なくない場所でチャレンジしてみてくださいね。
3.セルフチェックで結果が出たら…
いかがでしたか? 筋力が少なかったという人は、黄色信号です!
筋力が足りない状態で動作を続けると、膝・腰の関節や靭帯に大きなストレスがかかり続け、後に痛みが出現したり、整形疾患に移行したりする可能性があります。
これには、二つの対処方法があります。
対処方法① 改善:筋力トレーニング
膝関節の曲げ伸ばしの際に、太ももの筋肉は体重を支える役割をしています。膝関節に負担を軽減するためにも、太ももの筋肉を鍛える筋トレを推奨します。無理のない・痛みのない範囲で行いましょう。
十分な筋力があった人は、今の生活習慣を続けつつ、無理のない運動を習慣にしましょう。効果が高く、無理のない筋トレは、フォーム次第。専門家(理学療法士など)に相談しながら行うことをおすすめします!
対処方法② 代償(補助):杖・歩行器などでの補助
筋力トレーニングで効果が見られなかった方、無理が出てしまう方は、今の筋力を保ちながら杖や歩行器といった安全に歩くための手段を検討します。
まとめ
筋肉は減ってもトレーニングで増やすことができます。しかし、すり減った関節を元に戻すのが難しいのは、皆さんご存知の通りです。関節を温存し、ずっと元気に生活するためにも、まずは自分の筋力を把握してみましょう!
今回のコラム執筆者
レッツリハ! in the mall イオンモール熊本店
理学療法士 辻 純義
レッツリハ!では、定期的な身体能力チェックを行い、科学的な評価をもとにしたリハビリを行っています。
ご興味のある方は、ぜひ各店舗までお気軽にお問い合わせください。