【介護予防コラム53】身体は食べたものからできている!食事から高血圧や認知症を予防しよう!!

私たちの身体は食べているもので形成されています。そのため、炭水化物・タンパク質・脂質・ミネラル・ビタミン・水・食物繊維などの7大栄養素を、日頃からバランス良く摂取することが良いとされています。
今回は中でも不足しがちなミネラルの一つであるカリウムにクローズアップしていきます。
また、後半では、よく噛むことと認知症予防の関係についても触れていきます。

カリウムとは

7大栄養素のミネラル

カリウムはすべての細胞に存在しあらゆる細胞の正常な活動をバックアップしてくれる、とても大切な栄養素です。

カリウムの摂取量

※厚生労働省『日本人の食事摂取基準(2020年版)』「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書より

高血圧の原因となる塩分に含まれるナトリウムを体外に排出し、血圧を下げる働きをしてくれるカリウムは高血圧予防に有効であるといわれており、高血圧が引き金である脳卒中の予防にも繋がるということで注目されています。

また、カリウムには神経や筋肉の作用にも効果を発揮し、筋肉を滑らかに動きやすくするという働きもあります。

カリウムの効果

 

高齢者が食べやすいカリウムを多く含む食品

それでは、どんな食物がカリウムを多く含むのかを見ていきましょう。

カリウムを多く浮含む食物

カリウムはほとんどの食品に含まれており、肉や魚、きのこ類や海藻類などにも多く含まれています。

ただ、カリウムは調理損失が大きい成分です。
例えば、青菜をゆでた場合はおよそ半分が、イモ類では2割ほどが、ゆで汁に流出してしまいます。ですので、食品をゆでたときにはスープなどにして、汁ごと食べるなどの工夫をしましょう。

 

よく噛んで食べる認知症予防

食事の際によく噛むことで脳への血流量や刺激が増加し、記憶力・集中力・判断力が向上すると言われています。

噛むことで予防できる認知症

「アミロイドβ」というタンパク質が脳に沈着することで起こるといわれている『アルツハイマー型認知症』ですが、よく噛むことで「アミロイドβ」の増加を抑えられることがわかっています。つまり、噛むことは認知症の予防になるのです。

 

大事にしたいお口の健康

よく噛んで食べることが認知症予防に繋がるお話をしましたが、そのためには健康な口腔機能の維持が必要です。

ここで、簡単にできる唾液腺を刺激するマッサージや口腔体操をご紹介します。

唾液を出しやすくするマッサージ

※公益社団法人 日本歯科医師会『お口・舌の動きをスムーズにする体操』より抜粋

口腔体操

いつまでも口からおいしく食事をできるよう、テレビを観ながら口腔体操をしたり、食事の前にマッサージをしたりなど、日々の生活のちょっとした時間を利用して、お口の健康を心がけましょう。

 

まとめ

食事における日々の心がけが、認知症リスクを下げるための助けになることを知っていただけたことと思います。今回はカリウムについてクローズアップしましたが、他の栄養素もそれぞれが身体の機能を整える重要な役割を担っています。食事のバランスや作法などを意識することで、健康な身体を持続しましょう。

レッツリハ!では、お客さまの食事の前に口腔体操を実施しています。姿勢を正したり、噛む筋肉に刺激を与えたりなどしながら、食事を提供しています。
また、食事の栄養素についても随時アドバイスを行っています。食事には栄養を考えて食べることも重要ですが、よく噛むことも大切です。今後も高血圧、認知症など介護予防の観点から、毎日の食事について一緒に考えていきましょう。
それらはご自宅でも実践できるものですので、気になる方はお近くのレッツリハ!にご相談してみてください。

今回の執筆者は…

Let’s リハ!世田谷桜上水
管理者兼理学療法士
岩本 宏人

世田谷桜上水店_岩本宏人

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